クローゼットの奥で眠っているエルメスのカレ、実は今、思っている以上の価値がついているかもしれません。
首に巻く、バッグに結ぶ、髪をまとめるなど、エルメスのカレは1枚で何通りもの楽しみ方ができる、まさに”万能なシルクアート”です。長い歴史の中で数え切れないほどのデザインが生み出され、その一枚一枚に物語が込められています。
ただし、すべてのカレが一律に値上がりしているわけではありません。人気の高い動物柄や希少なデザインは中古市場での需要が高まり、以前より高値で取引されるようになっている一方、定番的な柄は大きな変動が見られないのが実情です。柄によって明暗がはっきり分かれるのが、今のカレの買取市場の特徴です。
「うちにあるカレ、実はいくらになるんだろう?」そんな疑問に答えるべく、この記事ではサイズ・素材・柄の希少性から、実際の買取相場、そして高く売るためのコツまで、エルメスのカレについて徹底的に解説していきます。
目次
1.エルメスのスカーフ「カレ」とは

出典:カレ 90 《プリーズ・チェックイン》 | Hermès – エルメス-公式サイト
エルメスでは、定番のアイテムとされるスカーフ。これまで1,500種類以上(一説では2,500種類以上とも)のデザインが誕生しています。これらのスカーフは、フランス語で正方形を意味する「カレ」と呼ばれています。
カレの歴史は1937年にまで遡ります。当時のエルメス4代目社長ロベール・デュマが、自身が集めていた1830年代のゲーム盤から着想を得て描いた「オムニバスと白い貴婦人のゲーム」が、記念すべき第1号のカレです。以来、毎年春夏・秋冬の年2回のペースで新作が発表され続けています。
エルメスのスカーフの素材は、ほとんどがシルクで作られており、独特の芸術的なデザインが人気を集めています。染色には「シルクスクリーン」という伝統的な技法が用いられ、何十回もの工程を経て色が重ねられていきます。
スカーフのデザインひとつひとつにテーマとタイトルを持たせているため、制作には1〜2年をかけるケースがほとんどです。縁の仕上げも「ルロタージュ」と呼ばれる手作業での縁かがりが施されており、熟練の職人でも1枚仕上げるのに30〜45分ほどを要すると言われています。
2.カレのサイズ・種類展開

出典:カレ 70 《エプロン・ドール・バンダナ》 | Hermès – エルメス-公式サイト
カレには数多くのサイズ・素材のバリエーションがあります。代表的なラインナップと定価の目安は以下の通りです(2026年時点)。
| 種類 | サイズ | 定価(税込) |
|---|---|---|
| カレ45(ガヴロッシュ) | 45cm×45cm | 45,100円 |
| カレ55(シルクバンダナ) | 55cm×55cm | 46,200円 |
| カレH65 | 65cm×65cm | 81,400円 |
| カレ70 | 70cm×70cm | 64,900円 |
| カレ80(コットン) | 80cm×80cm | 72,600円 |
| カレH80 | 80cm×80cm | 81,400円 |
| カレ90 | 90cm×90cm | 88,000円 |
| カレ90(Wフェイス) | 90cm×90cm | 108,900円 |
| カレH100 | 100cm×100cm | 166,100円 |
| カレジェアン140 | 140cm×140cm | 159,500円 |
※定価は変動する可能性があります。最新価格は公式サイトでご確認ください。
「H」がつくシリーズ(カレH65・H80・H100)は、カシミヤシルクなど特別な素材を使用したモデルが多いラインです。ただし同じ「H」表記でもコットン素材のモデルも存在するため、素材は個別に確認が必要です。「Wフェイス」は、表裏どちらの面も柄として楽しめるリバーシブル仕様のモデルを指します。
また、カレ以外にも、正方形ではない細長い形状の「ツイリー」や、カレにプリーツ加工を施した「プリーツスカーフ」など、関連するシルクアクセサリーも展開されています。
3.カレの買取価格を左右するポイント
同じエルメスのカレでも、買取価格には差が出ます。もちろん状態が悪い、シワ、シミが目立つ場合は無条件で査定額が下がりますが、それ以外にも価格に差が出る要因があります。
3-1.サイズの違い

画像のように1辺の長さでスカーフのサイズがわかります。この場合は1辺が約90cmなのでカレ90です。
カレ70の場合は1辺が約70cmの正方形、カレ140の場合は1辺が約140cmの正方形のサイズということになります。形が正方形でないスカーフもありますが、カレシリーズの場合はこのようにサイズを判断することが可能です。
基本的にはサイズの大きい方が買取価格も高くなりますが、状態やデザインによっても買取価格は変わってきます。特にカレの中で最も大きいカレ140は、中古市場での供給量が少ないサイズであることから、希少性の観点で高額取引の可能性が高いとされています。
3-2.タグの違い
年代によってスカーフについているタグも変化してきています。例えばカレ90の場合で見てみます。番号順に古い年式から新しい年式の順に並んでいます。
※番号1が最も古い年式、6が最も新しい年式です。5・6の茶・黒タグには、2016年の法改正で追加された「タンブル乾燥禁止マーク」(□の中に○とバツが入ったマーク)の有無で、さらに新旧を見分けられます。
3-3.素材の違い
エルメスのスカーフは高級素材のシルクが使われていることが多く、シルクだけではなくこちらも高級素材のカシミヤを混ぜた素材もあります。コットンもありますが、シルクやカシミヤに比べてしまうと買取価格は下がってしまいます。
デザインなどにも左右されるので一概には言えないところがありますが、素材だけの評価で行くとカシミヤシルクが最も高額になります。
※左(カシミヤシルク)が最も買取価格が高くなりやすく、右(コットン)にいくほど控えめになる傾向があります。
3-4.状態の違い
デリケートな素材を使っているエルメスのスカーフはシミがあるとガクッと買取価格が下がります。コットンのように簡単に洗える素材ではないので、シミを落とすのも大変です。
スカーフについているタグがない場合も、買取金額が下がってしまう要因の一つです。査定に出す際は、できる限りタグを残しておくようにしましょう。
4.高額買取が期待できる希少柄と歴史のある名作
カレはデザインによって、買取価格が大きく変わります。特に、ブランドのルーツである乗馬をモチーフにした動物柄や、発表から数十年を経てもなお愛され続けている歴史的な名作柄は、中古市場でも高値がつきやすい傾向にあります。
ここでは、高額査定につながりやすい代表的な柄をご紹介します。
4-1.存在感抜群の動物柄
ブランドの始まりが乗馬ということもあり、動物柄、中でも馬柄は圧倒的に人気があります。一頭を写実的に描いたものから、複数頭をカラフルでポップに描いたものまでデザインは多彩です。
馬柄はエルメスらしさが現れていて、特に人気の柄です。チーターや虎などの野生動物柄も、高額査定につながりやすい柄として知られています。
その他にも、高額査定が期待できるとされている人気柄があります。
アリーヌ・オノレが2017年に手がけた、日本の武士の甲冑をモチーフにした柄です。年々価格が高騰している希少モデルとして知られています。
クリスティーヌ・アンリが1998年にデザインした柄です。猫好きのコレクターから根強い支持を集めています。
Libre Comme Pegase(ペガサスのように自由に)
翼を持つ伝説の馬・ペガサスが空を舞う様子を描いた柄です。刺繍やビーズをあしらった特別バージョンも展開されています。
自然をテーマにしたデザインを多く手がける、ロンドン出身のアーティスト、アリス・シャーリーによる作品です。値上がり傾向が続いているモデルです。
Noel au 24 Faubourg(フォーブル24番地のクリスマス)
2004年にディミトリ・リバルチェンコが手がけた、パリの旗艦店をスノードームの中に描いたクリスマスモチーフの柄です。発表直後から人気を集めた「グレイル」級のデザインです。
ロバート・ダレによる、中国・四川省をテーマにしたデザインです。
Le Grand Prix du Faubourg(フォーブルのグランプリ)
ウーゴ・ガットーニが2017〜2018年に手がけた柄です。エルメスの旗艦店周辺の情景を、ペンと墨による緻密なタッチで描いた、遊び心あふれるデザインです。
ジャン=ルイ・クレールが1961年に手がけた、バレエの踊り子を描いた柄です。1987年、1996年、2002年など複数回にわたって復刻されている、「グレイル」級の名作です。
これらはあくまで一例です。お手持ちのカレがどの程度の価値か気になる場合は、査定時に鑑定士に確認してもらうのが確実です。
4-2.復刻を重ねる歴史的名作柄
カレの中には、発表から数十年を経てもなお高い人気を誇る「歴史的名作」と呼べる柄がいくつも存在します。これらの人気柄は入手困難なことも多く、中古市場でも希少価値が高まりやすい傾向にあります。
出典:エルメス-公式サイト
お手持ちのカレがどの柄か分からない場合は、査定時に鑑定士に確認してもらうのが確実です。
5.カレの買取相場まとめ
これまでの内容を踏まえて、サイズ別の買取相場の目安をまとめました。いずれも定番的なシルク素材・柄を基準とした目安です。
| サイズ | B~ABランク(目安) | A~未使用ランク(目安) |
|---|---|---|
| カレ45 | 3,000円〜8,000円前後 | 8,000円〜15,000円前後 |
| カレ70 | 3,000円〜7,000円前後 | 10,000円〜30,000円前後 |
| カレ90 | 5,000円〜15,000円前後 | 20,000円〜40,000円前後 |
| カレ140(カレジェアン) | 20,000円〜40,000円前後 | 50,000円〜80,000円前後 |
※上記は実際の買取実績・公表データを参考にした目安です。柄・素材・状態・買取店により大きく変動します。正確な金額は無料査定でご確認ください。
特に高額査定が期待できるのは、以下の条件が揃ったカレです。
大判サイズ(140サイズ)
状態がきれい(シミ・ほつれがない)
人気柄(動物柄、歴史的名作柄など)
高年式(新しいタグ)
高級素材(カシミヤシルクなど)
6.エルメスのスカーフのおすすめ買取店
エルメスのスカーフには様々な種類があり、年代や人気の柄などで買取価格が変わってきます。サイズや素材ももちろんですが、トレンドと無数にあるデザインの商品知識が問われますので、信頼できる買取業者に売るようにしましょう。
6-1.おすすめ買取店①:retro.jp(レトロ)

出典:retro
retro(レトロ)ではエルメスのスカーフの買取に力を入れています。特にカシミヤシルクといった通常のシルク100%とは違う素材のアイテムは、サイズはほとんどのものが大判と言われる140サイズですが、稀に小さいサイズもあります。
新作のスカーフは3万〜4万円で買取を強化しており、年代の新しい商品ほど強めの価格を提示してもらえます。
また買取以外でも委託販売に力をいれていますので、買取で少し価格が低いと思ってもあきらめずに委託販売をするという手もあります。委託販売は、商品をretroが預かって販売し、売れてから代金を受け取る仕組みで、買取よりも高額な返金が期待できます。
【おすすめポイントまとめ】
・新作スカーフの買取を強化中
・買取の他にも委託販売がある
・LINE査定で事前に価格を知ることができる
【買取方法】
・宅配買取
・店頭買取
・出張買取
6-2.おすすめ買取店②:なんぼや
出典:なんぼや
なんぼやは、全国に130店舗以上を展開する買取専門店です。専門知識を持つ鑑定士が在籍しており、独自の海外販売ルートを活用しているのが特徴で、他社では出しにくい高値がつくケースもあります。
実際の買取実績価格を、柄・サイズ別に細かく公式サイトで公開しているのも特徴です。カレ45・カレ90・カレ140など、サイズごとに数百件規模の実績データが掲載されており、お手持ちのカレと近い柄・状態のものがないか、事前に相場感をつかみやすくなっています。
店頭買取・宅配買取・出張買取・オンライン買取と幅広い方法に対応しており、スマートフォンひとつで査定から買取金額の確定まで完結できる「オンライン買取」も用意されています。忙しくて店舗に行く時間が取れない方でも利用しやすいのが強みです。
【おすすめポイントまとめ】
・全国130店舗以上の買取実績
・独自の海外販売ルートで高値が期待できる
・柄・サイズ別の実績データが豊富で相場感をつかみやすい
【買取方法】
・店頭買取
・宅配買取
・出張買取
・オンライン買取
6-3.おすすめ買取店③:ギャラリーレア
出典:ギャラリーレア
ギャラリーレアは、全国4都府県に展開する買取専門店です。2021年度の年間買取金額は412億円と業界トップクラスの実績を誇ります。
国内外に独自の販売網を持っており、購買ニーズに合わせた高価販売を可能にしていることが、高価買取の理由の一つとされています。実際の買取実績も公式サイトで細かく公開されており、「カレ70はAランク程度で3,000円〜7,000円ほど」「カレジェアンは新品で6万円〜9万円ほど」といった、サイズ別の具体的な金額の目安が確認できるのも安心材料です。
複数点まとめての持ち込みで査定額アップも可能で、エルメス以外のブランド品と一緒に査定してもらうこともできます。自宅にいながらおおよその査定金額がわかるLINE査定にも対応しています。
【おすすめポイントまとめ】
・業界トップクラスの年間買取実績
・独自の国内外販売網による高価買取
・サイズ別の実績データを公式サイトで公開
・複数点まとめての査定でアップも可能
【買取方法】
・店頭買取
・宅配買取
・出張買取
・LINE査定
6-4.おすすめ買取店④:ブランディア

出典:ブランディア
ブランディアは、ブランドアイテムをメインに扱っている買取サービスです。宅配買取のパイオニアであり、宅配のブランド品買取サービスとして認知度が非常に高く、利用者数は累計400万人を突破しています。
ハイブランドの買取に力を入れている業者なので、エルメスのスカーフを売却するのにおすすめです。エルメス以外にも、カルティエ、シャネル、ルイヴィトンなどのトップブランドのスカーフも積極的に買取しています。
実店舗は東京・神奈川・愛知・京都・大阪・兵庫・広島・福岡と全国に拡大しています。宅配買取は完全無料で、送料・査定料・キャンセル料はかかりません。
※LINE査定は2026年3月31日をもって終了しています。査定を希望する場合は、宅配買取・店頭買取をご利用ください。
【おすすめポイントまとめ】
・知名度が高く利用者数が累計400万人突破
・ブランド品の買取実績が豊富
・宅配買取のパイオニア
・全国に店舗展開中
【買取方法】
・宅配買取
・店頭買取
7.よくある質問(FAQ)
汚れがあるものや古いアイテムでも買取してもらえるのか、買取してもらうにはどんな物が必要なのかなど、カレを買取してもらう際によくある疑問にお答えします。
Q
保証書がなくても買取できますか?
A
エルメスのカレに保証書はありませんので、問題なく買取可能です。ただ、スカーフについているタグがないと買取金額が下がってしまいます。
Q
汚れや傷があるアイテムでも買取できますか?
A
ほとんどの買取店では、多少の汚れや傷がある商品でも買取をしています。買取店では修復やクリーニングをした後に中古品として販売することが多いので、修復のしようがないほどのダメージや汚れがあるものは買取を断られることもあります。不安な場合は、どの程度のダメージや汚れまでなら買取が可能か、事前に買取店に問い合わせてみることをおすすめします。汚れや傷があると、その分買取価格が下がってしまうことは覚悟しておきましょう。
Q
古いアイテムでも買取できますか?
A
カレの古いアイテムでも柄が人気のものは高額買取になります。動物のデザインであったり、サイズの大きいアイテムは買取価格が高くなる傾向にあります。ただ、タグがない、シミがある、ほつれがある、といったものは金額も低くなってしまいます。
Q
買取の際に必要なものを教えてください
A
買取業者が買取をする際には、古物営業法に基づき相手の身分証を確認するのが決まりとなっています。従来の健康保険証は、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」への移行に伴い発行が終了しており、身分証明書としても利用できなくなっています。運転免許証・マイナンバーカード・パスポート・在留カードなど、有効な身分証を必ず用意しておきましょう。宅配買取の場合も同様で、身分を証明する書類のコピーをご同梱するよう求められます。
8.まとめ:柄の希少性が、価値を左右する
エルメスのスカーフは高級素材をふんだんに使っているので価格も高額ですが、ステータスもかなり感じられるはずです。
ただし、すべてのカレが一律に値上がりしているわけではありません。動物柄や歴史的な名作柄など、人気の高いデザインは中古市場でも高値がつきやすい一方、定番的な柄は相場が大きく変わらないのが実情です。柄・サイズ・素材・状態を踏まえたうえで、複数の買取店を比較してみることをおすすめします。









