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【実話】現役ブランドバイヤーがメルカリでトラブル!?正規品購入の本物を偽物と言われ解決に至るまで。

いまや国民的なフリマアプリとなったメルカリ。
皆様の中にも、使っているよ!という方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
買い手も売り手もお互いお得な経験ができるメルカリ。ただCtoCという特性もあって、トラブルや場合によっては詐欺など、様々な問題が多発していることも事実です。

その中でも問題が絶えない【偽ブランド問題】。
今回は、現役査定士の私が【直営店購入の商品を出品しご購入後、某買取店で値段が付かなかったから返品してほしい】と購入者の方に言われたお話をします。
現役査定士の私はどう対応していくのでしょうか。もちろんノンフィクションです。

目次

出品したもの:とある某人気ブランドの30万円くらいのバッグ

私自身メルカリで販売評価1,000を超える自称【メルカリのプロ】です。
これまでも高額ブランド品の売却は行っており、同様のトラブルはなく自分でいうのもどうかと思いますが【優良ユーザー】であると自負しておりました。

今回出品したものは某人気ブランドのアイコンバッグです。
楽天などで小売りされている金額より気持ち安く出品したのか、出品数時間後にはご購入の申請がありました。

ちなみに私自身直営店で購入したものですので、まず偽物なわけがありません。それはそれで問題です。
ダメージ個所も記載し、購入証明も個人情報になりそうなところ以外は隠して画像アップしておりました。

 

到着後、「某買取店で買取不可なので返品してほしい」とのメッセージが・・・

発送した商品も無事相手に届いたようで、あとは受け取り評価を待つだけ・・・と思っていました。
メルカリの出品者あるあるですが、発送した商品が受け取り評価でなく、メッセージが届くとぞわっとするのは私だけではないでしょう。

※わかりやすいように、一部編集しております。

私
本日お品物を発送いたしました!
お届けまでしばらくお待ちくださいませ。
迅速なご対応ありがとうございます!
到着を楽しみにしております!
購入者
購入者

—翌日—

本日届いたバッグを○○(買取店)に持ち込みましたが、値段がつかないと言われました
とても迷惑しています。
早急に取引キャンセルの手続きをしてください。
着払いでご返送します。
購入者
購入者
私
お問い合わせありがとうございます。
この度はご不安な思いをさせてしまい申し訳ございません。

こちらのお品物は私が○○で購入したものですので、偽物であるということはないかと思います。
お手数ですが、どちらの○○(買取店)へご来店されたか教えていただくことは可能でしょうか
できればこちらからも確認をさせていただきたいです。

お手数をおかけしますが、お返事をお待ちしております。

○○(買取店)が仰るには、本物と違うところが複数あるとのことでした。
また、最近は証明書の偽物も数多く出回っているそうです。

店舗に関しては個人情報になるので、メルカリ事務所にはお伝えしましたが○○様(私)へ直接お伝えはできません。
ご理解ください。

購入者
購入者

 

できれば店舗名を教えていただきたかったのですが、教えていただけませんでした。
確かに、日ごろ行きつけの買取店ですと気まずい・店舗に迷惑をかけるわけにはいかない、という方も多くいらっしゃるかと思います。
ここまで見ると、お相手も温度が高く解決は難航するかと思われました。

 

私から「複数店舗で査定いただいて結果をご連絡いただけますか」と連絡

私
かしこまりました。
もちろん○○様を疑っているわけではありませんが、こちらとしてもすり替えなどのトラブル防止のため○○(買取店)側に確認を取りたいので、その旨事務局へ連絡いたします。

また、恐れ入りますが、お近くにほかにブランド買取店はありますでしょうか
お手数ではありますが複数買取店に見積もりを出していただくことはできませんでしょうか

よろしくお願い申し上げます。

私はすり替えなどするつもりはありません。
購入したバッグが正規品でないことに悲しく思っております。

○○(買取店)は信用できるところですので、間違い(偽物ではない)ということはないかと思いますが、
○○様がどうしてもとのことでしたら、他のブランド買取店に持っていってみます。

購入者
購入者
私
ご連絡ありがとうございます。言葉足らずでご不快な思いをさせてしまいすみません。

私自身ブランド品の査定士ですが、
おそらく○○(買取店)が基準外と判断した個所は、○○部分の○○の有無でないかと思われます
ただ、こちらは個体によって○○のあるなしがございます
よろしければ○○(購入者)様でも、楽天やヤフーショッピングなどで出品されているお品物を見ていただけますと、作りが同じものがいくつか確認できるかと思います。蛇足であれば申し訳ございません。

また、ブランド品の査定基準は会社や個々人によって差があるので、そこが理由で基準外と判断された可能性もございます。

恐れ入りますが、他にも数店舗見積もりを出していただけますと幸いです。

この度はご迷惑をおかけいたします。
引き続きよろしくお願い申し上げます。

ご丁寧なご返信ありがとうございます。
○○在住のため、近隣にはショップがありません。

今から○○へ向かっております。
何件か査定をお願いする予定です。

しばらくお待ちくださいね。

私
ご連絡ありがとうございます。
○○様にご足労をおかけしますこと、深くお詫び申し訳ございます。
大変ご迷惑とお手数をおかけいたしますが、よろしくお願い申し上げます。

理由を説明すると、少しお相手の温度感が下がったような印象を受けますね。

結果:無事他店で金額が案内され、取引終了へ・・・

結果、他店を3店舗回っていただいた結果他店ではすべて金額が案内され、購入者の方も納得されお取引成立となりました。
もちろんお互い「良い」評価で終わり、ホッとしました。

ちなみに今回の購入者様、前回メルカリで購入したものが偽物だったという非常に嫌な思いをされたとのことで、それ以降必ず買取店に査定に出してから評価をするようにしていたそうです。
そこで、今回たまたま査定に出した1店舗目で基準外の判断を受け、当時の感情が蘇って高圧的になってしまったとのことでした。

今回解決に結びついたのは、購入者様がすぐに動いてくださったご協力もあっての結果でした。
このようなケースの場合、数日、下手すると数週間解決に時間がかかる可能性がありますが、なんと1日でトラブル解決できたのは購入者様の迅速な対応のおかげであると感じております。
お忙しい中、買取店を何店舗か回っていただいたこと、また査定士の方には査定くださったこと、大変大変感謝しております。
また一時はお相手が感情的になったものの、冷静に丁寧な対応をすることで解決に繋がった良いケースだったかと思います。

 

出品者としてとるべき対応

あってほしくはありませんが、同様のトラブルに遭ってしまった・・・という方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時、出品者としてどのように対応すればよいでしょうか。
あくまでも私の取った行動なのでこれが正解とはいいがたいですが、一例としてご紹介いたします。

・まずはご迷惑をお掛けしていることを丁寧に謝る

おそらく、買取店で基準外と言われたお相手はほぼほぼお怒りです。
「そんなわけがない!言いがかりだ!」とこちらもなってしまうかもしれませんが冷静に。まずはクッションワードとして、丁寧に謝りましょう。
お互い人間です。感情の生き物です。丁寧に対応することが解決の鍵を握ることもあると思います。

☆例文☆
「この度はご不安な思いをさせてしまい大変申し訳ございません」

・一社しか見積もりを出していない場合、複数社回っていただくようお願いする

私たちのようなバイヤー、要はブランド品に精通している方が購入されるケースはかなり稀かと思います。
私たち業界人からすると、「基準外商品」と判断するケースは様々です。場合によっては正規品であっても基準外と判断するケースもあります
 ※詳しくは下記の【購入者としてとるべき行動】 をご覧ください。
ただ一般の方からすると「基準外=偽物だ!」と判断されるケースがほとんどでしょう。

一社のみで偽物と判断するのは危険ですので、なるべく複数店舗(できれば3~4店舗)回っていただくようお願いしましょう。
もちろん、お相手のお時間や労力をいただくことになるので、その点も断りを入れるとベターです。

☆例文☆
「買取基準は各社社内規定や査定士によって様々でございますので、お手数ではございますが複数店舗買取店にお見積もりを出していただけないでしょうか。
ご足労をおかけいたしますが、よろしくお願い申し上げます。」

・説明できるようであれば、仕様変更や個体差などによる違い等を説明する

もし仕様変更個体差など、説明できるようであれば丁寧に説明すると相手の不安を解消できるケースもあります。
私の出品した商品も個体によって製造個所の違いがあったので、その点を購入者様へ説明したところお相手の温度感が下がった印象を受けました。

ちなみに、私はブランドバイヤー(査定士)ですのでその旨もお伝えしました。
皆様の中にはいらっしゃらないかとは思いますが、さすがにブランド品査定士じゃないのに「査定士です」などと嘘はダメですよ。

☆例文☆
お調べしましたが、こちらは〇〇年の製造のため、現行品とお作りが違う仕様になっております。
よろしければ、楽天やヤフーショッピング等に出品されているお品物と見比べてみていただけますと幸いです。

・どうしても折り合いがつかない場合、返品に応じる

購入者としても出品者としても互いに納得し取引終了するのがベターですが、残念ながら解決できない場合や直営店以外で購入し正規品と確証の持てるものがない場合、返品に応じるのも一つの手です。
その際必ず送り返された商品が間違いないか、個体番号はもちろん、わかりやすい傷などの写真は日頃からなるべく撮っておくよう心がけましょう。

 

購入者側としてとるべき対応

・1社だけで判断せず、複数店舗査定に出す

メルカリなどフリマアプリでブランド品を購入された方の中には、評価前にブランド買取店に査定を出した後
買取可能=買取基準内であることを確認してから評価をするという方も多いかと思います。
その際、必ず複数社見ていただくようにしましょう。

ここで少しブランド品の査定基準の裏側を軽くお話しします。

①買取店の基準外=必ずしも偽物ではない。買取基準は各社様々

まず大前提として、買取店側で【本物・偽物】とお答えすることは絶対にできません。商標権の侵害、要は法律違反になってしまいます。
本物・偽物を判断しお客様へお伝えできるのはそのブランドだけです。
そのため、必ずしも買取基準外=偽物 というわけではないということは念頭に置いておきましょう。

また正規店購入であっても、例えば「ギャランティや購入証明がないと買取ができない」「〇〇年製造の〇〇はお取り扱いができない」など、各社対応は様々です。

②査定士の能力にも左右される

プロとしてあってはいけないこと、と言われるとそこまでですが・・・査定士も人間ですので、見落としや勘違いをすることはございます。
また、在職している買取店の特色や個々人によって査定能力の差も少なからずあります。
個人によっては「大丈夫そうだけどやめておいた方がいいかも」と判断し、基準外として案内するケースもございます。

③個体差による問題

例えばエルメスですと、一点一点職人がひとつずつ手作業で作っております。
職人と言えど、私たちと同じ人間です。金太郎飴のようなどこをとっても均一なものが作れるわけではありません。
よく見ると細かいステッチのずれや打刻スタンプが少し歪んでいたり滲んでいるなど、どうしても一つ一つに個体差が出てきてしまいます

また、ブランドによって製造年やカラー、素材などで仕様が異なるケースも多々あります。
折角基準内商品なのに、安全策を取って基準外判断するケースも、実を言うとなくはありません。

④他社もダメなら・・・というハロー効果

私自身も店頭査定を何度も経験しておりますが、中には「他社で値段が付かなかったのですが・・・」と査定前に申告してくださるお客様がいらっしゃいます。
ご申告いただくのはありがたいのですが、ハロー効果で「他社もダメという判断ならうちもダメだろうな・・・」と即時に頭にフィルタリングがかかってしまいます。
場合によっては、買取基準内であっても買取不可と判断する査定士も少なくないかと思われます。

複数店舗査定に出す場合、ハロー効果にならないよう他社の査定についてはお話ししないことをお勧めいたします。

 

・複数店舗でNGの場合、その旨を話し返品対応に応じていただくよう交渉する

今回の私のケースのように1社のみNG、残り3社は基準ないということであれば安心ですが、3〜4社とも全てNGという場合は、正直なところ本物ではない可能性が非常に高いです。

その旨を出品者へ伝え、返品対応に応じていただくよう交渉しましょう。

 

トラブル中、メルカリは仲裁に入ってくれたのか?

さて、皆様が気になる点として「事務局の対応はどうなのか?」もあるかと思います。
私も念のため、メルカリにこの件の報告はしておりました。
実際に届いたメルカリ事務局からのメッセージはどのようなものだったのでしょうか。(多少編集しております)

お問い合わせありがとうございます。

この度はメルカリのご利用に際し、ご迷惑をお掛けし申し訳ございません。

本件について購入者より「今、〇〇へ向かっています。こちらで何件か査定をお願いする予定です」とご連絡があったことかと存じます。

商品について購入者が鑑定店へご確認を行うとのことですので、改めてお相手からのご連絡をお待ちいただくようお願いいたします。

鑑定結果をご確認の上、今後の対応について双方でお話し合いください

また、事務局では発送前、返品後の商品状態および、「すり替え」などの判断を行うことができません。

万が一、双方同意で返品を行い、返送された商品に問題があった場合は、その詳細について取引メッセージでお伝えいただきますようお願いいたします

お手数をお掛け致しますが、ご理解とご協力のほどお願いいたします。

これは双方言い争いになっていたわけではなく、解決方針がある程度出ていてお相手からの結果待ちの状態だった故の対応でしょう。
ただ、メルカリ側から送られてきた文面からは基本的には双方で話し合って解決するようにしてほしい、という印象を受けます。
事務局の介入についてはあまり期待しないほうがいい、というのが個人的な意見です。

 

 

偽物と言いがかりをつけて返品したいだけ・偽物とすり替えられるケースもあるのでご注意を!

中には「思っていたのと違うけど、個人的な理由だと返品受け付けてくれなそうだから基準外って言われたことにするか
酷い場合ですと「偽物とすり替えて返品しちゃおう」と企む悪質なユーザーもいます。
事実、すり替えて返品するトラブルは少なからず発生しているようです。

できる限り相手の評価や対応を見て、十分気を付けた上で返品に応じることがベターであると感じます。

 

安心してブランド品の買取・販売ができる会社はどこ?

retro


出典:retro.jp

retro.jpは東京・渋谷にあるブランド買取業者です。運営元は株式会社retroで、買取業務を専門に行なっており、高い査定力、高額買取が魅力の業者です。

実店舗は構えていませんが、渋谷駅から徒歩数分のところにある本社で対面での買取にも対応しています。

また、retro.jpならではの買取方法としてお客様から預かった商品を代わりに販売し、買取金額の70%以上を返金する「委託販売」があります。
委託販売では基本的に買取するよりも高い返金が期待できるのが魅力ですが、選ばれている主な理由は売れた金額と返金する金額が明らかなところです。

通常は買取が成立したらそのあといくらで売られているかまで調べませんし、わからないことが多いと思いますが中にはかなり高額で販売している場合もあり、売った方が損をしてしまうケースもあります。委託販売では「いくらで売れて」、「いくら返金されて」、「いくらretroへ支払っているか」が一目瞭然です。販売金額に応じで返金する割合も事前にご提示しているので損をすることなく安心して取引が出来ます。

販売に関しては基本的にはオンライン上での販売になりますが、ハイブランドから家電まで、取り扱いジャンルの幅広さが魅力ですね。

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ギャラリーレア

出典:ギャラリーレア

ギャラリーレアは東京・大阪をメインに展開されている東証一部上場グループが運営する買取店です。
各種ブランドの高価買取を実現しており、様々な販路を持つギャラリーレアは高価買取を実現しているのも頷けます。
査定方法は店頭・宅配・出張と3種類から選べます。店頭に関しては基本的に駅近がほとんどなので、アクセスのいいところも◎ですね。

販売に関しては実店舗とオンラインにて販売をしており、主にハイブランドのバッグやお洋服などの品揃えが豊富です!

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まとめ:安全にお取引されたい場合はご購入・ご売却も信用できる業者へ。

いかがでしたでしょうか。
前述の通り、メルカリは買い手も売り手もお得な経験ができる楽しいアプリです。
ただ、特に高額品の場合はやはり大きいリスクとも隣り合わせであると今回強く感じました。
ネットの記事を読んでいると、仕方なく泣き寝入りしたケースも少なくありません。

安心と金額を天秤にかけ安心を取られたいのであれば、ブランド品を専門に扱っているお店へ依頼することが一番であると感じております。
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※なお、真贋鑑定のみの対応は行っておりません※

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