香蘭社は前身となる企業がおよそ300年前に創業したとされ、江戸時代から食器を製造し続けたとても古い歴史のあるメーカーです。
明治維新とともに荒れていく時代のさなか、香蘭社は近代化が進む日本の環境に柔軟に対応し、世界から認められる食器メーカーとして成長しました。
そんな香蘭社食器は、日本で一番有名な焼き物とも言える「有田焼」の製品が多く、シンプルなものから華美な装飾が施してあるものまで様々な食器があります。
非常に古い歴史を持つため、香蘭社の製品は食器としてだけでなく美術品としての価値を持つものもまで存在し、中古市場でも非常に高い人気を誇っています。
目次
日本が世界に誇る香蘭社の食器
香蘭社は非常に歴史のあるブランドであることは述べましたが、香蘭社の功績はそれだけではありません。
実は、1876年(明治9年)ごろにアメリカで開催されたフィラデルフィア万国博に、香蘭社は磁器を展覧し褒状受賞を獲得したのです。
今でこそ、日本の陶磁器が欧米諸国にも人気があるのは周知の事実ですが、当時はまだ開国して間もない明治初期。そんな時代に日本の伝統的な文化が受け入れられ、高い評価を受けたというのは紛れもなく快挙と言えるでしょう。
それ以降でもフランスやバルセロナなど、数々の国で開催された展覧会で香蘭社の製品は高い評価を受けています。
昔だけでなく、2019年の2月に開催された北米最大規模のライフスタイル・ギフト関連の見本市「NY NOW」にて、香蘭社のカップ&ソーサーが最優秀新商品グランプリを獲得するなど、今なお世界規模で愛されている食器ブランドと言えるでしょう。
香蘭社の高価買取アイテム一覧
続いては、香蘭社の中でも定番シリーズであり、高価買取が期待できるものをご紹介いたします。
愁海棠
出典:香蘭社
絢爛な柄と装飾が施された愁海棠のティーカップです。このシリーズは明治期にデザインされたものであり、非常に長い歴史を誇るロングセラー商品でもあります。
職人の手作業で描かれた柄は、控えめながらも確かな存在感を放ち、ところどころにあしらってある金彩で高級感をプラスした最高品質の一品。
定価:27,000円
買取価格(A級品):8,000〜10,000円
染錦梅花祥瑞
出典:香蘭社
個性的な表現で描かれた「梅の花」が特徴のシリーズ。このお皿はよくみるとフォルムも梅の花となっていて、上品ながらも可愛らしさを感じさせます。
デイリーで使いやすい控えめなデザインですが、主張しすぎない程度に金彩もあしらってあるので高級感も感じさせるのがポイント。
定価:8.640円
買取価格(A級品):1,500〜2,000円
オーキッドレース
出典:香蘭社
香蘭社の代名詞的な焼き物である「有田焼」ですが、このオーキッドレースは有田焼の白磁の美しさを際立たせたシリーズ。白く輝く磁肌に和のテイストを感じさせる柄が華を添えます・
香蘭社の中でも定番シリーズであるため、知名度も高く中古市場でも需要があります。
定価:8,640円
買取価格(A級品):1,500〜2,000円
山帰来
出典:香蘭社
こちらも有田焼の白く輝く磁肌の美しさを生かしたシリーズ。山帰来というのは、描かれている柄のことを指し、水彩画のような優しいタッチと赤い実が特徴となっています。
控えめで普段のお茶用としても使いやすいのが嬉しいポイント。
定価:5,400円
買取価格(A級品):1,000〜1,500円
ハーベストグレープ
出典:香蘭社
和のイメージの強い香蘭社の食器ですが、こちらはどちらかというと洋食器のような外観です。葡萄の柄が縁に彩られているのが特徴で、料理やスイーツをより美味しそうに演出してくれるでしょう。
香蘭社らしい濃淡のある藍色で統一されているため、絢爛すぎない点も魅力です。
定価:5,400円
買取価格(A級品):1,000〜1,500円
JUNO
出典:香蘭社
こちらも洋のテイストのデザインに藍色のザクロをあしらった一品。「JUNO」というのはローマ神話で結婚生活を守護する女神で、彼女の好物はザクロとされています。
このような背景のあるデザインであるため、新婚祝いなどにピッタリなシリーズと言えるでしょう。
定価:5,400円
買取価格(A級品):1,000〜1,500円
ノーブルローズ
出典:香蘭社
香蘭社としては少し珍しい「薔薇」モチーフとした柄が特徴のシリーズ。全体的なデザインも現代的で、若い方にも好まれそうです。薔薇という絢爛なモチーフを、控えめに表現しているあたりが香蘭社らしさと言えるでしょう。
ペアのセットも多いので、新婚・新築祝いなどにもおすすめです。
定価:5,400円
買取価格(A級品):1,000〜1,500円
ルリ胡蝶蘭
出典:香蘭社
深い藍色をベースにモノトーンの胡蝶蘭をあしらった茶器セットです。ところどころに金彩が施され、飾っておきたくなるほどの芸術性を秘めている一品。来客用や特別な日に使いたくなる一級品と言えるでしょう。
胡蝶蘭はお祝い事への贈り物としては定番の花なので、プレゼント用としても人気があります。
定価:21,600円
買取価格(A級品):8,000〜10,000円
静蘭
出典:香蘭社
優しい色合いの藍で描かれた蘭が特徴の一品。「静蘭」と称するだけあって、控えめで上品な雰囲気です。どのようなお料理にも使いやすく、普段のランチ・ディナーで活躍してくれるでしょう。
大皿や中皿など、サイズ違い形状違いのものが豊富で、テーブルを同シリーズで統一したくなりますね。
定価:4,860円
買取価格(A級品):1,000〜1,200円
山だより
出典:香蘭社
野葡萄、山桃、木苺など山で採れる果実などをモチーフにした柄が特徴の一品。控えめながらも彩があるので、料理だけでなくスイーツを載せるのにもぴったりなデザインです。
洋風とも和風ともつかない独特な雰囲気があり、和洋問わず様々な料理にお使いいただけるでしょう。
定価:4,320円
買取価格(A級品):1,000〜1,200円
ユーカリ
出典:香蘭社
花をモチーフとすることが多い香蘭社の食器の中では、数少ない「ユーカリの葉」をモチーフにした一品。どちらかというとイラストチックに描かれている点も珍しいです。
若者から好まれやすいデザインつ言えるでしょう。ユーカリは新生・再生の花言葉を持っているので、出産祝いとしても人気があります。
定価:3,240円
買取価格(A級品):800〜1,000円
香蘭社を買取強化している店舗一覧
買Trip
出典:買Trip
洋食器や和食器、調理器具や家電などのキッチン用品を専門とする、数ある買取店の中でも珍しい店舗です。
食器などの艦艇は、バッグや時計などとは全く違った知識やスキルを要するものです。こちらの店舗は専門であるゆえ「ブランド食器専門鑑定士」が常駐しているので信頼度が高いのが特徴。
八光堂
出典:八光堂
こちらは骨董品や古美術などを専門とする買取店です。
敷居が高いように見えますが、実はブランド食器なども取り扱っていて、特に「有田焼」の食器に力を入れています。香蘭社は有田焼で有名なブランドなので、当然ながら香蘭社食器の買取も行なっており、査定額も期待できるでしょう。
ブランド買取業者に迷ったら
買取業者の比較記事がありますので、こちらの記事もあわせてご覧ください。
ブランド買取業者を比較して分かった高く売れる10社
香蘭社の食器を高く売るコツ
続いては、香蘭社食器を高く売るコツをお教えします。
有田焼のお手入れ方法を知る
食器類というのは、状態が悪化してしまうと修復することができません。そのため、いかに買った時の状態を維持するかが査定額に大きく影響します。
香蘭社の食器は有田焼のものが多く、高額査定となりやすいのも有田焼の食器です。有田焼を正しい方法でお手入れすることが重要と言えるでしょう。
有田焼は磁器に分類されるもので、強度が高く吸水性も低いので、高級食器の中では比較的扱いやすいとされています。しかし、それでも以下のような点に注意しましょう。
- 電子レンジや食器洗い機は避ける
- 柔らかいスポンジで洗う
- 極力重ねて保管しない
熱に強いとされている磁器でも、やはり高熱に晒すのはおすすめできません。柄や金彩などを施してあるものが多いので、剥げてしまわないように柔らかいスポンジで優しく洗うのが良いです。
収納スペースが限られているご家庭では難しいかもしれませんが、なるべく重ね置きをしないようにすれば欠けやひび割れなどの防止に繋がります。柄が綺麗なものなどはインテリアを兼ねて、飾ってみるものおすすめです。
箱を保管しておく
新品で購入した場合は、必ずブランド名が入った「専用箱」に商品が入っていると思います。
その箱はなるべく綺麗な状態で保管しておきましょう。ブランド食器に至っては、箱がないと買取できない店もあるので、とりわけ専用箱の重要性が高い商材と言えます。
買取店に問い合わせる
ブランドバッグや時計であるなら、ほとんどどの買取店でも取り扱っていますが、ブランド食器においてはそうとも限りません。
食器の艦艇は専門的な知識を要するため、取り扱っていない店舗も多いです。そのため、近所の買取店に査定に出す場合は、事前に取り扱っているかどうかを電話などで確認しておくことをおすすめします。
近場に適当な買取店がない場合は、宅配買取や出張買取をしている店舗を利用しましょう。
まとめ
香蘭社は歴史が古く、日本の食器を世界に広めた立役者的なブランドでもあります。そのため、欧米諸国からの知名度も高く、世界規模で流通していると言えるでしょう。
中古市場でも非常に人気があり、高額査定が期待できます。ご自宅に使っていない香蘭社の食器があるならぜひ一度、査定に出してみることをおすすめします。