機械式時計の宿命とも言える、定期的なメンテナンスである【オーバーホール(OH)】。
ブランドや個々人の日々のお手入れ事情によっても変わってきますが、基本的に3〜5年に1度は必要とされています。
ただ、このオーバーホール代…高すぎやしませんか。
例えばロレックスの場合、公式メーカーの日本ロレックスに依頼するとなると約50,000円〜(パーツ修理が必要な場合はここに上乗せ)がかかります。かなり高額ですよね。
3〜5年とはいえ、定期的にかかってくるコストを抑えることはできないだろうか?というお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は私の夫が、お父様から不動品のデイトジャストをいただいたので、ALLU watch repairにOH+風防交換を依頼してみました。
ぜひ参考になりますと幸いです!
・オーバーホール費用や、パーツ交換をなるべく割安で済ませたい方
・ALLU watch repairに依頼した一連の流れ、費用感が知りたい方
・公式・社外修理双方のメリットデメリットを知りたい方
・公式修理と社外修理で買取金額は変わるのか知りたい方
・買取前に、修理に出した方が得なのか知りたい方
目次
そもそもオーバーホールって、やらなきゃいけないの?
オーバーホールって必要なの?とお思いの方へ。結論から言うと、「必要です!」
個人的にですが、オーバーホールは人間で言うところの【健康診断】に近いのかなと思っています。
健康診断って1年に1回ですし、日々食生活や生活リズム等に気を遣っていれば、そこまで悪い数値は出ない傾向にありますよね。
時計も同じで、日々適切な手入れを行なっていれば、健康と判断されて最低限の作業だけで済みます。
とはいえ時計も複雑な機構が連動することで動いているので、ある意味生き物とも言えます。
定期的なメンテナンスをしていたとしても、知らず知らずのうちに不具合が出てくることも全然あります。人間もそうだと思いますが、小さな不具合が積み重なることで、やがて大きな故障につながる可能性も…
表面上は問題のない時計であっても、定期的にオーバーホールを受けることでゆくゆくの大きな故障を防ぐことにもつながります。
そのため、定期的なオーバーホールは必要ですね。
今回依頼するALLU watch repairについて
ALLU watch repairは、ブランド買取の【なんぼや】で有名なバリュエンスグループが提供する時計修理サービスで、年間修理実績は17,000本以上に上ります。
経験豊富な時計技師が30名以上在籍し、各メーカーの専門分野に対応しています。
・迅速な対応:オーバーホールは最短2週間で完了し、業界最速級の納期を実現しています。
・修理費以外の料金は無料:見積もり、送料、キャンセル料はすべて無料で、修理後1年間の動作保証も提供しています。
・全国から受付可:「なんぼや」や「ALLU」など、全国130店舗以上で修理の受付が可能です。
・無期限の無料点検サービス:修理後は、内部点検や外装洗浄、防水試験を無期限で無料提供しています。
修理依頼に出すロレックスのデイトジャスト
今回修理に出すロレックスのデイトジャストは、Ref:1601。1970年代ごろの製造のものですね。
ちなみにお父様もご自身のお父様(夫からみるとお祖父様)から譲り受けたもので、直近でいつオーバーホールしたかわからないようです。
写真の通り、結構傷があります。不動品です…
修理依頼から受け取りまでの流れ
1.LINEから商品の状態写真と、修理希望箇所の情報を送る
まずは、LINEでかんたん見積もりから仮見積もりを出していただきます。
時計修理の場合もなんぼやのLINE査定から受付ができます。
今回は、オーバーホールと風防(盤面を保護するガラス部分)交換・磨き修理の希望で依頼を出してみました。
2.査定結果が届く
ものの15分ほどで、仮見積もりが届きました。そのまま宅配キットを依頼します。
独自の衝撃を吸収する梱包材を使用しており、今までの配送時の破損等は0件だそうですが、
ご不安な方はお近くの「なんぼや」「ブランドコンシェル」「ALLU」などでもお預かりが可能だそうです!
詳しくはこちら
3.届いた宅配キットに詰めて梱包
宅配キットを依頼すると、なんと翌日に宅配キットが届いていました!早い!
宅配キットは、ネコポスサイズのためポスト投函でした。地味にありがたいですね。
キットの中には、返送用の段ボール・時計固定キット・着払い伝票・申込書類がありました。
時計は写真のように、伸縮性のあるフィルム付きの段ボールで圧着して固定するようになっていました。
この薄さのキットの中に時計をしっかり守るキットが入っているのか疑問でしたが、なるほどそのような仕様なのか〜と感じました。
4.修理の詳細が送られてくる
送って10日後くらいに、実際の見積もりが届きました。
ちなみに今回の修理明細は、このような感じに。
・オーバーホール(アンティーク):28,000円
・パーツ交換(ゼンマイ):5,000円
・パーツ交換(風防):9,000円
・その他修理(リューズねじ込み修理):16,000円
・外装研磨(新品仕上げ):10,000円
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合計:69,000円(税込)
ちなみにこのタイミングで、買取に変更することも可能だそうです。
今回はこのまま修理を進めていただきます。
5.修理完了後、商品を受け取って終了
修理了承から2週間ほど経って、修理完了の連絡が来ました!
修理代金を決済し、翌日に発送されました。もちろん、送料は無料です。
修理後はこんな感じに!
表面のくすみや細かい傷が取れて、ピカピカになりました!
ガラス傷の多かった風防も、綺麗になりました。
修理前と見比べると一目瞭然ですね。
【個人の感想】リペア⇄買取の導線が上手い!
実は、時計リペアサービスとなんぼやの買取窓口のLINEが同じなんですよね。
もし「修理はやめて、売ってそのお金を足しに新しい時計を買おうかな?」という時も、窓口が同じなので別部署にわざわざ送り直す必要がありません。
また修理窓口に送った写真を使って査定もしてもらえると思うので、無駄がないな〜と思いました。
これで購入もALLUさんで行えば、なんぼや経済圏ユーザーといったらいいのでしょうか…(おそらく、こういうユーザーの循環をバリュエンスさんは考えているのだと思います)
この導線はめちゃくちゃ上手いですね。また、自社で時計工房を保有している大手企業の強さを感じます。
ALLU watch repairを含む、社外修理がお勧めな人
・費用を抑えたい方
・売る予定が今のところない方
・OHがパーツの調整・清掃のみで、パーツ交換がない方
メーカー公式修理の方がお勧めな人
・資産性が高い時計をお持ちの方
・直近で売却予定のある方
・パーツ交換が必要な方
・心理的に公式修理の方が安心できる方(万が一何かがあった際に、メーカーが修理するので補償がある可能性があります)
買取時の正規修理・社外修理のいろは
さて、買取の際に正規修理/社外修理はどのように影響するのか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ということで、買取の現場から見た正規修理/社外修理についてご紹介いたします。
Q.正規修理と社外修理で買取金額に差は出る?
これは正直「ケースバイケース」かなと思います。
正直、オーバーホールでもパーツの調整・清掃のみであればほぼ金額は変わりません。
ただ公式OH修理明細書(特に直近1年以内に行ったもの)はプラス評価になり、特に購入時の保証書やギャランティがない場合は、補助的な付属品として有効なケースがあります。
逆に、社外OHの修理明細書は直近であっても基本的に査定時にはプラス評価になりません。
また社外修理でパーツをジェネリック製にしている場合、買取ができないケースや、買取金額が低くなってしまう可能性があります。
個人的な意見ですが、もしパーツの交換が多い+今後売ることが視野に入っているものは、割高でも公式修理の依頼をする方が良いかもしれませんね。
Q.買取前には、OH/パーツ修理にした方が査定金額はプラスになる?
買取前にOHや修理をして、OH・修理代金以上に買取金額が上振れるケースってあるの?と気なる方もいらっしゃいますよね。
ただ実情をお話しすると…残念ながら私の経験上、公式・社外修理共にほぼないです。
また、特に修理で気をつけていただきたいのが、アンティーク、年代物として高い評価の時計です。
このような時計はオリジナルのままパーツや文字盤が揃っていることが評価になりますので、仮に公式修理だとしても、下手にパーツ交換をしてしまうと大幅に相場が下がってしまう…なんてことも全然あります。
もしご売却予定のお品物があれば、一度そのままの状態で査定に出していただくことをお勧めいたします。
まとめ:バリュエンスさん、これからも応援しています!
いかがでしたでしょうか。
正規修理・社外修理それぞれにメリット・デメリットがあるので、うまく使い分けるのが高価買取への近道です。
個人的にですがバリュエンスさんの時計修理サービス、良かったです。何よりも買取への導線が上手いなあと…(何度も言ってる)
バリュエンスさん、ブランドリユースを牽引する企業として、これからも頑張ってください!
お時計の買取を考えていらっしゃる方は、まずはLINE査定からいかがでしょうか!
それではまた次回٩( ‘ω’ )و