ここ最近、プラモデルのすり替えの件で何かと話題になっているメルカリ。
この炎上の件でメルカリも独自のリリースを出したりと、大きな動きが見られていますね。
利用者の性善説に基づくビジネスではありますが、10%も手数料を取っているならば出品者・購入者双方を守るシステムも必要だよなと常々感じています。
そんなメルカリでも特に問題になるのが偽ブランド問題。
購入者は偽物を掴まされるリスク、出品者は偽物とすり替えて返送されるリスクがあるなど、非常にハイリスクな取引です。
私も過去のブログで、間に鑑定業者が入るシステムは必要だと再三熱く語っておりました。詳しくはこちら
そんな私の願いが届いたのか…なんと…なんとですよ。
2024年3月から一部のブランドが対象にはなりますが、メルカリの取引間に真贋鑑定業者が入る【あんしん鑑定】が実装されました。
とはいえ、使用してみたという声はあまり聞こえてこないような…
購入者・出品者双方、どうなんだろう?とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。
ということで今回は、メルカリのあんしん鑑定について、ブランド品の売買の経験が豊富な筆者が語って参ります。
目次
あんしん鑑定ってどんなシステム?
あんしん鑑定は、購入した商品を専門業者(フェイクバスターズ)が鑑定し、鑑定基準をクリアした商品のみ受け取れる、購入者のための有料のオプションサービスです。
出品者があんしん鑑定を利用可能にしている場合、購入者が商品購入時に利用するか選べるようになっています。
また、鑑定手数料は購入者負担となっています。
フェイクバスターズが鑑定を行い、基準内商品であればそのまま購入者へ発送、基準外商品と判定された場合は出品者へ返送されるシステムとなっているので、出品者からしたらすり替え防止の対策に、購入者からすると偽物を掴まされるリスクを減らすことに繋がりますね。
対象ジャンルは主にブランド品、スニーカー、トレーディングカード等多岐に渡ります。
Q.あんしん鑑定の機能ってつけた方がいい?→A.つけた方がいい
さて、このあんしん鑑定の機能ですが、出品者としてつけた方が良いのでしょうか。
結論から言うと、あんしん鑑定はつけたほうが「いい」です。
やはり「この出品者はちゃんとあんしん鑑定つけているし、信用できるな」と、一つの信用ポイントになることが大きいです。
また評価数が少ない方は、どうしても出品者としての信用度合いは低く見積もられがち。
あんしん鑑定をつけることで、購入者の後押しに繋がる可能性が非常に高いです。
評価が少なくても、ブランド品を売りやすいプラットフォームになったのはいいことですね!
Q.あんしん鑑定の利用を断られたら?→A.(個人的に)買わない方がおすすめ
個人的にですが、あんしん鑑定をつけて欲しいと出品者に依頼して、断られた場合(コメントを削除された場合も含む)は、買わない方がおすすめです。※断られた理由が、現在対象ブランドでないというのは別とします。
私自身出品者ですが、あんしん鑑定が使えるアイテムは全てつけています。というのも、何も後ろめたいことがないからです。(今の私、めちゃくちゃ自信満々でタイピングしています。)
万が一、いや億が一フェイクバスターズ側で基準外判定を受けたとしても、すり替えの可能性のある個人よりも、法人から返却される方が圧倒的に安心できます。
逆に言いますと、あんしん鑑定をつけない出品者には何か後ろめたい事情があるといえます。
出品者があんしん鑑定を断る理由
さて、出品者があんしん鑑定をつけることを断る理由は、何があるのでしょうか。
考えられる理由を挙げてみました。
偽物・もしくは偽物の疑いがある商品のため
正直、これが一番多い理由じゃないでしょうか…
というか、9割以上の理由はこれでしかないのかなと思っています。
フェイクバスターズの真贋精度は99.9%とも言われています。
そこと比較すると、素人の個人を騙して買わせる方が勝率(って言っていいのでしょうか)が高いですからね。
と企んでいる出品者もいるのでは。
業界の人間としては、なんとも腹立たしいと感じます。
受取評価まで時間がかかるため
あんしん鑑定を使用すると、一度フェイクバスターズ側に商品が送られて1〜3日程度真贋判定に時間がかかるので、その分購入者への到着・出品者への入金も遅れてしまいます。
確かに出品者側としては、早く取引を終えて入金されてほしい気持ちもわかります。
ただメルカリに出している時点で、「ある程度日数がかかってもいいから、高く売りたいな」と思って出品しているケースがほとんどですよね。
即現金化したければ、多少割安になっても買取店に行けばいいだけの話です。
私個人としては「離島の方に購入された」場合とほぼ日数的には変わらないのかなと。そう思えば、そこまで日数は気にならないなと感じます。
仕組みがよくわかっていない、運営会社に信用が置けない
フェイクバスターズを運営するIVA株式会社ですが、2019年に設立された会社です。
まだ創設されて新しい会社なので、あまり信用が置けないと思っているユーザーもいるのかもしれません。
実際に使われているのか?リアルな出品者の実情
ちなみに、私自身設定できるブランド・カテゴリは全てあんしん鑑定つけているのですが、今のところ使われたことは1度もありません。
というのも、対象のブランドの販売がそこまで多くない点(2024/12段階で多分15商品くらいしか売れていない)と、やはりある程度出品評価があるので、出品者としての信用ゆえに使っていただいていないのかなと思います。
あとは単純に、鑑定料が購入者負担なので使用しないという方もいるのかなと思いますね。
まとめ:少しでもリスクを減らす行動を!
いかがでしたでしょうか。
査定士目線で思うことは、あんしん鑑定を使用することは「大アリ」です。
特に贋物の多いブランド品に関しては、少しでもリスクを減らす行動を取るべきだと感じています。
また、このあんしん鑑定のおかげで、昨今問題になっているすり替え防止対策にも繋がります。
出品者・購入者共にメリットの多いあんしん鑑定。うまく使用していきたいものですね。
とはいえ、メルカリは売れるまでに時間がかかるのがネック。
素早く現金化したい、面倒ごとは嫌だな!と言う方は、買取店の利用も視野に入れてみませんか?
それではまた次回٩( ‘ω’ )و