皆様【物流の2024年問題】はご存知でしょうか。
2024年4月から働き方改革関連法施行により、自動車運転業務者の1年間の時間外労働の上限が960時間と規制がかかるようになりました。
要は、タクシー・バス・トラック運転手の時間外労働の時間が短くなったということなのですが、企業戦士からすると良い反面、実は負の側面もあります。
この働き方改革によりトラックドライバーの労働時間が短くなることで輸送能力が不足し、
2030年では【全国で約35%の荷物が運べなくなる】 との試算が出ています。これが前述の【物流の2024年問題】と言われています。
昨今はネット通販が活発ですが、その分ドライバーさんが増えているかというと、そういうわけではなさそうで…
私も再配達をしないよう、なるべく受け取りができる時間帯に指定したりと注意を払っておりますが…なかなかそうもいかない時もありますよね。
また、コンビニから発送される荷物の約8割がメルカリの発送だそうで、フリマアプリの活発化も物流の圧迫に拍車をかけていると言えます。
そうしてできた(と思われる)のがメルカリの【エコメルカリ便】です。
今回はそんなエコメルカリ便を利用してみてのメリットや改善点等、色々語ってまいりたいと思います。
目次
エコメルカリ便とは?
エコメルカリ便は、2024年3月からリリースされたメルカリの新しい発送方法です。
大きな特徴として、60〜100サイズの商品を一律730円で発送できるので、最大340円ほど送料の節約になります。
従来のヤマトや日本郵便ではなく、【SBSグループ】の配送業者が原則【置き配】で発送するので、再配達等のコストがかからずエコな配送方法と言えますね!
2024年3月のサービス開始段階では購入者・出品者双方が1都3件にお住まいであるという条件でしたが、2024年9月現在では、関東・中部・近畿地方を主として利用エリアが広がっています。
出典:ECのミカタ
エコメルカリ便の使用方法
使用方法は至って簡単です。スマリボックスから発送経験のある方であれば全く同じ方法となります。
エコメルカリ便を選ぶ
出品者・購入者双方の住所がサービス対象エリアかつ、購入者側が【エコメルカリ便の受け取りを許可】している場合、エコ配を選択できる仕様になっています。エコメルカリ便を選択しQRコードを生成します。
※ちなみに結構重要な注意点ですが、通常のメルカリ便と違って品名がそのまま商品名になる仕様になっています。
発送前に商品名を変えておかないと、メルカリに登録した商品名がそのまま品名として印字されて送られる可能性があります。
具体的な商品名が書かれているのは嫌という方は多いと思いますので、発送前に商品名は変えておいた方がベターです。
スマリボックスでQRを読み込む
QRコードが発行できたら、荷物を持ってスマリボックスに突撃です。スマリはローソンに併設されていることが多いです。
先ほど発行したQRコードを、スマリボックスのカメラ部分にかざして読み込みます。
シールを印字し、段ボールに貼る
QRコードを読み込むとシールが出てくるので、それを段ボールに貼ります。
(ちなみに今回の荷物は100サイズです)
ゆうゆうメルカリ便だと送り主控えが出ますが、今回は送り主控えは出てきませんでした。
投函する
シールを貼って引き戸を開けるとこのような感じに。
そのまま段ボールを押し込んで投函して完了です。
発送から到着までの流れ
ということで、エコメルカリ便で発送してみたのですが、どれくらい日数がかかったのでしょうか。
今回利用した限りのお話にはなりますが、関東(東京都)⇄関東(県名不明)で丸2日かかっております。
集配ルートや双方の居住地によっても若干の差は出てくるかもしれませんが、特に集荷は14時に投函で当日引き受けにならず、翌日早朝5時だったので、個人的に「やや遅い」のかなと思います。
※ちなみに今回、出品物が0の購入者様だったことや追跡ページに管轄の営業所名が表示されなかったため、お相手のお住まいのエリアはわかりませんでした。
時系列にすると下記の通りになります。
らくらく・ゆうゆう・エコ配の比較表
※ゆうゆうメルカリ便の置き配について:厳密にいうと宅配ボックスのみ可、その他の玄関口やメーターボックス、倉庫等の指定場所は不可となります。
メルカリエコ配のメリット
送料が安くできる(最大30%OFF)
メルカリエコ配のメリットとして【送料が抑えられる】点が挙げられます!
特に100サイズであればかなり節約になります。ゆうゆうメルカリ便の100サイズは1070円なので、340円も安く発送ができますよ。
サイズに合わせてダンボールのリカット等が不要
手持ちのダンボールを使いたいけど、サイズを小さくするためにリカットする場合も多いですよね。
ダンボールのリカットは苦手!という方も多いのではないでしょうか。
ちなみに私は工作が好きでダンボールのリカット、結構好きだったりします笑
また、リカットしなくても元々の段ボールサイズが半端サイズの場合や、あと2cmリカットすれば80サイズになったのに…涙
ということもあるかと思いますが、このような悩みから解放されるのは嬉しいですね!
再配達不要
エコメルカリ便は原則置き配なので、再配達等の手間等がかからないのはメリット。
置き配の方が都合が良い方にとってはピッタリの発送方法ですね。
メルカリエコ配のデメリット
らくらく・ゆうゆうに比べると少し配達が遅れる
これが一番大きなデメリットでしょうか。上記でもご紹介した通り、らくらく・ゆうゆうメルカリ便に比べると配達は遅めです。
X(旧twitter)で調べてみる限りでも、遅いという意見が散見されました。
これは集配ルート等によっても異なるかとは思いますが、お急ぎの方はらくらくやゆうゆうを使う方が良いかもしれません。
購入者と出品者の間で認識の違いがあると、トラブルになる可能性がある
エコ配は購入者が許可を出すと利用することができますが、デフォルトの配達方法が「置き配」です。
特に利用時の判断に悩むのが高額品の取引でしょうか。
※高額品の金額定義は人それぞれ変わってきそうなので、今回は「いくらからが高額品か」については割愛させていただきます。
こういった場合、出品者が気を利かせて通常のメルカリ便で発送すると当事者間での齟齬が発生する可能性があるかもしれません。※厳密にいうとらくらくは置き配が可能ですが、ゆうゆうは不可となります。
高額品の場合は、少々面倒かもしれませんが出品者サイドはエコ配(置き配)で可能か発送前に聞いてみる、購入者側の場合はエコ配での発送でも可能との旨を伝えるとスムーズに取引ができそうです。
まだリリースされて浅く、なんとなく選んでいる方も多そうなので、念の為意思を確認した方が親切と言えそうですね!
らくらくメルカリ便(ヤマト)はEAZYが利用できるので、購入者側で対面・置き配それぞれ選べるシステムになっています。迷ったららくらくを使う方がおすすめ!
サイズによってはスマリボックスに入らない可能性あり
スマリボックスの投函口は30cm×45cmとなっており、特に3辺のうち1辺だけ異様に長いなどのケース(特に100サイズ)は、ボックスに入らない可能性があります。
例を挙げると釣り竿などの細長い商品になるでしょうか。
その際は諦めて通常のメルカリ便を使うようにしましょう。
精密機器・割れ物は使わない方がベターかも
これは個人的な意見ですが、スマリボックスの構造上、精密機器や割れ物といった取り扱いに注意が必要なものは使わない方がいいかなと感じました。
というのもスマリボックス自体がPUDOなどと違って、郵便ポストのように投函口に入れて落下させる感じなんですよね。
投入口からボックスの底まではある程度深さがある(体感的に80〜100cmくらいありそうでした)ので、投函する衝撃で商品の破損の可能性が無きにしも非ずかもしれません。
まとめ:出品者よりも購入者への訴求が必要かも?
いかがでしたでしょうか。
個人的には今回のエコメルカリ便ですが、購入者ありきのため、購入者がエコメルカリ便を使いたいと思えるような施策が必要なのかなと感じました。(利用したら、購入者にポイントを付与する等)
また、そもそもの目的である「置き配を推奨する」「再配達を減らす」のであれば、他の発送方法でもなるべく置き配推奨・再配達にならないような施策をとった方が良いのではと感じます。
私は出品メインですが購入者様から許可が出ていても、100サイズ以外は今まで通りらくらくメルカリ便を使おうかなと思いました。
配達が早いのももちろんですが、置き配と対面が購入者様側で選べるので、なんだかんだトラブルが少ないかなーと…
購入者側で使える際は、購入したものによって使い分けようかなと思っています。
また、メルカリに疲れた!という方は買取店の利用も視野に入れてみましょう。
顧客対応やサイズ問題にも悩まされずに済みますよ。
それではまた次回m(_ _)m